風の記憶
～海からのメッセージ～

「海からのメッセージ」

「自然」は、気の遠くなるような時間をかけて、生成と崩壊を繰り返してきたし、今も続いている。それが端的に現れているのが地層である。

　

自分の創作の基本は、単純な行為を繰り返すことである。作る前、作っている途中もイメージ等というモノは一切ない。出来上がったモノが全てであり、そのモノが主張し始め、見る人は、自分が形成してきた自分のアンテナで感じることになる。

　

「ダイカ」は震災からいち早く復興の狼煙を上げた。「海からのメッセージ」は震災の前年に作った作品であるが、泥漿（粘土をドロドロにしたもの）を繰り返しコンプレッサーで吹き付けた結果として出来上がったものである。作品には、海の計り知れないエネルギーを感じとることができるので、「ダイカ」の繁栄へのメッセージとして飾らせていただいたものである。

土門 邦勝